帰宅する時間
嫌われてしまったかもしれない。
そう感じるとき、原因は「お酒」であることが多い。
私をダメにするのは、お酒ではなくて、お酒を飲まない!というのを実行できな意思の弱さなのだけれども。
昨日はごちそうさまでした、とメールを一通打つのも辛いほどの二日酔いで、ドロンドロンの状態。
今私がこんな状態だということは、昨夜ごちそうしてくれた彼は知らないのだけれども、お酒と自分をコントロールできないということは、きっと伝わってしまったはずだ。
印象は最悪。
もっと、颯爽と終電で帰宅する女になりたい。
こんな誓いを立てるのだけれども、やっぱりまた同じ過ちを繰り返すのだ。
結婚したくなるような女性はどんな人かどうか、私が男なら「きちんと終電で帰ることができる人」と答えるだろう。
その日終電を逃させて、あわよくばを狙うつもりもあるもしれないが、でも結婚したいような相手には終電で帰ってほしいと思うはず。
ただ終電で帰るという簡単なことなのに、それができない自分が結婚したいと思われるわけがない。
そんなことを二日酔いでぶっ倒れたベットの上で考えている。
髪の毛は焼き鳥屋さんで燻されて、タバコの匂いを吸い込んだ臭いを放っている。
終電で帰る女性は、どんなに飲んでいても、ローズの香りがするシャンプーやトリートメントでケアをしてから寝るのだろうなきっと。
なんならネイルを塗り替えたりするかもしれない。
「今日はお酒を飲んで上機嫌だから可愛い赤のネイルにしちゃおっかな!」そんな可憐な酒酔いをしてみたいものだ。
モヒートはこわい
屋外のフェスやイベントごとに行くと、最近はモヒートを売っているのをよく見る。
ハイボールとモヒートは、近年需要が多くなってきたお酒かもしれない。
もちろん、昔から好きな人は好きに違いないのだけれども、露出が増えたからというか、何となく急速にマスに広がったような気がする。
ちなみに、私はどちらもあまり得意ではない。
ハイボールはただ単に味が得意でなかったから、一回しか飲んでいない。
モヒートに関しては、味云々ではなく、いい思い出がないので控えている。
前に、テラス席のある洒落たバーに行った。
その時は友人達と4人で飲んでいた。
非常に和やかな会だったので、普通に飲んでいたら酔っ払うはずもない状況だったのだが、お洒落なバーということでめずらしいものを、と思い飲んだことのなかったモヒートを頼んでしまった。
ラムを飲みなれない私は何も考えず、超ハイスピードでそのモヒートを飲み干してしまった。
それこそまるでアイスティーのように。
ミントの爽やかさのせい、というのもあるし、飲み口のよさのせいもある。
そして何より、どうもあまり自分が賢くはないようだった。
帰る頃にはほとんど泥酔状態で、いつ友人とわかれていつ電車になったのかも覚えていない。
気づいたときには、全然乗るはずのない路線の電車に乗っており、しかも乗りたかった電車の終電は逃していた。
そして、頭にたんこぶはこさえているわ、前歯がかけているわで踏んだりけったりだった。
帰りの車中でどのような醜態をさらしていたのか、想像するだにおそろしい。
一体どうやって帰ったのか、それは秘密にしておこう。