普通が一番
20代に入ってすぐ、すでに働いていたが、世の中的にはまだ女子大生の年代。
どこに行ってもチヤホヤされ、自分たちも若いってすばらしい!と感じていました。
ファンドマネージャー、青年実業家、飲食店オーナー、という言葉を聞いては出かけていた私たち。
それからまだ10年も経っていませんが、「普通が一番よ。
」と既婚、独身、どちらも声を揃えてボソリ。
自営業の私は、20代後半にさしかかりようやく、自営で生きていくことがどれだけ大変で、命かかっていることか痛感しています。
会社に勤めている友人は、日々の業績を見ていると青ざめ、自分で舵取りできる立場でないから、いつ沈み出すのか不安でたまらない様子です。
結婚した友達は、「普通の人と結婚した方が良いよ」と切実なアドバイスをくれます。
普通って一体何?というかんじですが、少なくとも私たちが目を輝かせていた「ファンドマネージャーや青年実業家」ではないようです。
これからまだまだ自分たちも働いていく気があって、そんな中で「普通の人」と出会って結婚する。
当たり前の事が難しいと感じています。
結婚式では、いわゆる「普通の人」と結婚した友人に参列者である新婦友人の私たちは胸をなで下ろします。
席次表を見て、良かったねと本心から新婦に声をかけたくなります。
別に自営業がいけないってわけじゃないんです。
でも奇抜な発想でビジネスを展開していく旦那さんを支えるには、それなりの力量のある女じゃなきゃダメ。
私はそんな女ではない普通の女なのだ、と自分たちをよく分かっているから、「普通が一番よ。」に尽きるのです。
チヤホヤされていた若い自分はもう過去の人。
努力をして、普通の家庭を切り盛りしながら自分も働くこと。
これを考えながら生きてるから恋愛が難しくなってしまうのです。
でも、そんな時代だからしょうがないよね。