大恋愛
現在27歳の私。
親世代は結婚30周年だという人が多くいます。
銀婚式を忘れていたから、娘たちから30周年のお祝いを贈るんだと話す友人の話を良く聞きます。
私は親世代の馴れ初めを聞くのが好きです。
どこのお母さんも、意外と話してくれるもので、娘である友達も初めて聞く話!と興味津々。
私たちの親世代は大学時代は大学抗争などの時代で、浮き世から離れたいヒッピーや、不満を歌に託したフォークソングシンガーやロックシンガーがたくさん生まれたそうです。
そして大学から20代中盤までバブル真っ盛りで、就職にも困らず、好き勝手大学時代を過ごした誰もが職に就けた時代。
今の就活生のような、切迫感など微塵も感じなかったそうです。
女子は男性社員の結婚相手のような存在で入社し、数年したら寿退社が当たり前。
今の私たちから言わせると、脳天気でハッピーで良いね、というかんじ。
恋愛に現を抜かすことができる時代だったから、それぞれの馴れ初めも派手な大恋愛ばかり!花束とギターを持ってプロポーズに来たとか、ダンスパーティーのイベントで告白されたとか、ベタだけど女子が好むシチュエーションばかりだ。
それから30年ほど経った今、就職ができずに自殺する人や、就職できても薄給すぎて結婚なんて考えられない時代。
生きていくのが精一杯の「貧困女子」なる言葉も誕生していますが、人ごとではありません。
そんなときに、花束とギターを持ってフリーターの彼がプロポーズに来てもOKできるわけがありません。
男も女も生きていくことで精一杯の今。
新しい家庭を作るのが難しいと考える人が多いのもうなずけます。
30年前のような脳天気でハッピーな時代は来ないと思うから、せめて馴れ初め話だけでも…。
と耳を傾けるのでした。